たくさんの宿題、でもね…

長崎 受験専科「Aちゃんの通ってる塾、宿題がたくさん出てて、間に合わないから答えを写してるって」ある生徒の話です。
このような生徒は実は一人二人ではありません。
たくさんの宿題を毎回こなせるくらいの実力があれば、たとえ塾に行かなくとも学校では常に上位にいて、高校受験も楽に通るはずです。
余りにも多くの宿題は大半の子はこなせないのです。
でも、塾で怒られるからと答えを写してしまうのです。
写された解答を見て先生はどう思うのでしょう?一人ひとりの実力を把握してらっしゃる担当の先生ならば、「この子にこの問題を解けるのか?」と疑問を持たれると思います。
しかし、実力の把握ができていないアルバイトの先生では、生徒みんながこの問題を解けると誤解され、説明を軽く流すだけになってしまいます。
わからない問題をわかるようにしての塾です。
それにもう一つ問題があります。
限られた授業時間に数多くの問題の解答をするということは、一つひとつの問題の解説に時間が取れず、結果、答えを言うだけの授業になってしまいがちだということです。
答えを言うだけで子どもたちは伸びるのでしょうか?

では宿題は不要か?

そんなことはありません。
問題を解説される前に一度自分で考えておかないと、解説だけ聞いても全く身に付きません。
1回じっくり自分で考えてみる、それが宿題の意義です。

伸ばすとは…

長崎 受験専科英語では中3冬から本格的な長文対策に入ります。
ある子が訳せない一文があったとします。原因はだいたい単語力不足か構文力不足です。
単語力の場合、単語を覚えるしかないのです。
ただ、「単語を覚えてこいよ」と言っても家ではやってこないものだと信じてます(失礼)から受験専科では土曜講習や夏期、冬期講習で覚える時間を塾内で創っています。
そこで、強制的に覚えてもらいます。
問題は構文力です。
中学生は英文を訳すとき、最初、単語を日本語に変えて、その後日本語で文章をつくります。
これではいつまでたっても良くなりません。
構文力とは英単語のまま「を」や「に」を付けることです。
例えば、Tom visited Kyoto for his report.という文では『Iはhis reportのためにKyotoをvisitした』と考え、そのあとに単語を日本語に直すことです。
これがちゃんとしっかりなれば長い文章も訳せるようになります。
数学でも理科でもこういうポイントがあります。
このポイントを押さえないと伸びません。
逆に言うとこれらのポイントを押さえさえすれば伸びるということです。

説明が理解できなかったときは?

長崎 受験専科2回目の説明は1回目と同じ説明をします。で、それでも理解できないとき、3回目は子どもたちが知っている例を用います。
アンモニアの噴水の実験(詳細はお子さんにお尋ねください)で、なぜ水は上がってくるのか。気圧とは何か。
「お前たち、ストローでジュースを飲む時、自分はジュースを吸ってるって勘違いしてるだろ。あれは、ジュースを吸ってるんじゃない。ストローの中の空気を吸ってるんだ。
すると、ストローの中が真空になって…(ここから気圧の説明に入ります。)となるんだよ。
それでも『いや自分は絶対にジュースを吸ってるんだ』と言い張るなら、ストローの横に穴を開けて吸ってみろ。」(授業中の言葉をそのまま引用しました)それでも納得がいかなければ4回目です。
今度は風船を山の上に持っていけばなぜ膨らむか、について話をします。
それで気圧がわかってくれたら、アンモニアの実験も理解してくれます。
自分は小学校から高校までずっと理科が苦手でした。
それは多分「こうなるから覚えろ」という授業しか受けてこなかったからだと思っています。
今、自分でそれを勉強して理屈がわかるようになりました。
数学では一番最初に正負の数というのをやります。-3-2とか+4-7というものです。
これを「符号が同じ場合数字をたしてその符号を付ける。符号が異なれば数字を引き算して数字が大きい方の符号を付ける」と教えます。
それでわかればいいのですが、わからない子には「-は敵軍で+は味方だ。ここに敵が3人、あそこに敵が2人、全部で?と尋ねると敵が5人(-5)とすぐ理解してくれます(-3-2のこと)。
今度はここに味方が4人なんだけど、あそこに敵が7人だ。どっちが何人多い?(+4-7)と尋ねると敵が3人多い(-3)とわかってくれます。」
「先生、わかった!」と言う子どもの笑顔、いいですよ。「この仕事やっててよかったなぁ」とつくづく思います。
子どもたちにもいろんな例を挙げながら理解していってもらいたいと思っています。